こんばんは。
またまたばたばたしておりまして、今週も滑り込み更新となってしまいました……
今週の先負の日が終わってしまうまで、もうあと11分しかありません。
すみません。
さて、本日は「輪廻」についてのお話です。
前回のお話で、六道についてご紹介させていただきました。
六道は地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人道、天道という6つの世界であり、どの世界で生きることができるのかは前世の行いによって決まる、というものでした。
私達は、この六道の世界のどこかで
生まれては死に、死んではまた生まれ代わる、というのを永遠に繰り返していると考えられていました。
それが「輪廻」です。
輪廻という漢字から、円のようなものを想像する方が多いかもしれませんが、
仏教でいう輪廻は
時間の流れの中で生まれ代わっていく、
直線的なものだと考えられています。
また、六道の世界も円状に存在しているのではなく、私たちの暮らす世界があって、その世界の上の方や下の方に、あるいは重なって他の世界が存在しているというイメージだそうです。
そもそも輪廻という言葉の元になっているのは、サンスクリット語のサンサーラというものです。
これは、人間は他の生き物など生類も含めて生まれ変わっている。永遠に命が続いている、という意味です。
古来の日本人は、この色々な者が生まれ変わって永遠に命を繋いでいる状態を、丸い車輪が永遠に回っているのに例えて輪廻としたそうです。
でも、一番最初に喩えを考える人って責任重大ですよね。
その人がサンサーラを車輪ではなくて別のものに喩えていたら、輪廻とは呼ばれていなかったのかなと思いました。
六つの世界なので六角形とか、無限ということで現在の無限マークとかでもがんばればいけそうです。
なんですが、インドの曼荼羅を見ていると、たしかに当時の人だと車輪が思い浮かぶのかなぁ…⁇という感じですね。
そして、以前お伝えした通りどの世界にも苦があります。
苦のある6つの世界の中で永遠に生死を繰り返すのですから、なんてこった、という感じですよね。
そこで、人々は輪廻の流れから抜け出す(解脱する)ことを目指しました。
輪廻から抜け出す、つまり6つのどの世界からも生まれないようにする、ということです。
最終的には、極楽浄土に生まれて、そこで永遠に暮らしたい!と考えたのです。
なんだか果てしない話になってきましたね。
そして、現世でしっかりと修行をすれば、来世では解脱して極楽浄土に生まれることができる、と考えました。
これこそが仏教の最大の目的と言われています。
また、仏教は人道を生きる者だけが信仰できると言われています。
そのため、仏教の生まれた国であるインドでは、解脱するチャンスのある人道に生まれてきてよかった!という考え方が当たり前のように人々の中で浸透しているそうですよ。
個人的には、動物や虫など、自然の生き物にも解脱するチャンスがあったらいいのになぁと思います。
弱肉強食の世界の方が、辛い別れや苦が多そうですからね…!
ところで、生まれ変わったら何になりたいか、というのはよく話題にあがる話ですよね。
野僧は、もし人道界だったら郵便飛行士になろうと思います。
危険なこともあるかもしれませんが、素敵な手紙を持って、空を飛べるお仕事って良いなぁと思いました。
また、これは余談ですが、このお寺は本当に僻地にあるので、お寺宛のお手紙が1通あると、郵便局のお兄さんの勤務時間が4時間くらい増えてしまうのではないかと…
なので、個人的には手紙という文化が好きで手紙でお悩み相談とかちょっと憧れるのですが、それも難しいですし、新聞も取っておりません。
それこそお友達の鳥に頼むとかできたら良いのですが…
なので、もし郵便飛行士になったら、空を飛びつつこのお寺には飛行機の上から郵便包みをぽいっと落とす感じでいこうと思います。
他の世界だったら、北欧に住む一人暮らしのおばあちゃんが育てている、小さいお花とかも良いなぁと思います。
単に北欧が好きというのもありますが、お花なら優しくしてもらえそうですからね。
一人暮らしのおばあちゃんが寂しくないように、毎日頑張って咲こうと思います。
また、個人的にこの輪廻に関して思っていることは2つあります。
ひとつ目に、輪廻を意識しすぎると結構大変というか、良くないなと思いました。
道端の草を踏んでしまう時、
飛んできた蚊をパチンとする時、
うわあああああごめんなさい!
と、常に罪悪感を抱えることになり、気にし出したら、キリがありません!
また、これは本当に気をつけようと思ったのですが、
何かを始めようか迷ったときに、
「まあ、来世でいっか!」
という諦め癖がついてしまったことがありました。
たしかに、来世に望みをたくしていいこともたくさんあると思います。
足が短いとか、手が小さいとか、もうどうにもならないことについてはあきらめた方が良いと思います。
でも、それくらいは今生で頑張ろうぜ!ということも後回しにしてしまうのは、良くないなあと思いました。
これはほどほどに、気を付けていきたいと思います。
そして二つ目は、輪廻という仕組みが、人間に優しいものだったらいいなということです。
仕組みによっては、もうちょっと寂しくない世界になりそうなのになぁと思います。
ちなみに、アメリカでは、
生まれてきた赤ちゃんは前世の記憶を持っている、という研究があるそうです。
輪廻を、科学的に証明しよう!ということですね。
何となく渋ってしまうようなことにも積極的に挑戦していくのがカッコいいところであり、ちょっと怖いところでもあるのではないかと…!
ということで、色々と脱走しましたが本日は輪廻のお話でした。
輪廻について、最近はそんなにマイナーな単語ではなくなってきたように思います。
嬉しい限りです。
では、最後まで読んでくださりありがとうございました。
合掌。