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風と緑とあじさいと。―Vayu, Vana, Ajisai ca―

あじさい寺の非公式ブログです。

とつぜん。

 

こんにちは。

 

突然ですが、本日は、アニメーション映画についてです。

 

以前、元気がない時は、河合隼雄さんの本を読むと書きましたが、

『宗教と科学の接点』とか、難しそうなのはまだ読んだことがなくて、

『児童文学の世界』というのを、よく借りて読んでいます。

 

こちら、河合隼雄さんが、お勧めの児童文学について、

たらたらと………(というと失礼かもしれませんが)

淡々と、書いていらっしゃる本で、

自分でもなぜだか分かりませんが、

読んでいるととても落ち着くのでございます。

 

それで、

河合さんがはるか雲の上の方にいらっしゃる方であることは重々承知しつつ、

まずは真似から!

ということで、

野僧も、最近見て、面白いと思ったアニメーション映画について、

書きたいと思いました次第です。

(児童文学についても、ストックが溜まりましたら、いつか書きたいなと思います。)

 

よろしくお願い申し上げます。

 

 

まだ日本でもあまり知られていない映画みたいで、タイトルを書くと、映画名を検索したときにこの貝多羅葉が出てきてしまうということが分かりました。傑作だと思うので、これからもっと有名になりますように!

こちらはなんと、映画館で見ました。こういう映画を、映画館で静かに見られる幸せって何なんだろう…?と、溜息が出るような映画でございました。

こちらは、浜辺に暮らす1人のお婆さんのお話なのですが、

野僧も絶対、絶対いつかこのお婆さんのようになると思います。本当に忘れっぽいですし、いつも1人で変なことをしているのですが、本人は至って真面目なんです。

野僧の未来が、そこにはありました。見た目も似ている気がします。

そして、お婆さんは途中で1匹の犬と出会い、一緒に暮らし始めるのですが、その犬との出会いのことを、「不思議なさざ波のようだった。」と、言っていました。

こういう、「静かな出会い」って良いですよね。

静かに出会って、自然な流れで一緒に暮らし始めるという…

運命の人とは、さざ波のように出会いたいものです。

総じて、浅瀬に落ちている貝殻の中に閉じ込められた、淡い色の、でもちょっと燻んでいる、小さな海みたいな、

本当に、美しすぎないところもまた良かったなと思います。

はぁ良かったです………。

 

邦タイトルでは出てきませんでしたが、「Louise en hiver」で調べたら、ようつべ君に予告編がありました!あの幻想的な雰囲気を、またちょっとだけでも見ることができて、嬉しいです。。。🌊

それから、これを機にフランス映画、もうちょっと掘り下げてみたいな…と、しみじみ思いました。高畑監督も、仏文科ご出身ですよね。先日の、『君が戦争を欲しないならば』も、フランスの詩人ジャック・プレヴェールさんの詩、

Si tu ne veux pas la guerre, répare la paix

君が戦争を欲しないならば、修繕せよ、平和を(高畑監督訳)

というところから来ているのだそうです。

フランス、素敵です。

 

シチリアを征服した クマ王国の物語

こちらは、お名前の通りシチリアを舞台としたお話で、クマと人間との土地争い…や、共生をテーマとしたお話です。「動物対人」という二項対立的なお話なのかな?と思っていたら、動物の中にも人の中にもそれぞれ色々な立場がありまして、また、個の中にある善悪、不器用さ、弱さなども表現されているのかな?とも思いまして、とても見応えがありました。

そして、個人的に面白かったのは、色彩と、キャラクターの動きです。全体的に淡いのか、カラフルなのに、押しつけがましくなくて、画面にスッと引き込まれました。あと、オーバーリアクションというか、「あり得ない動き」が出来るというのは、アニメーションならではだと思いますが、クセのある動きと声がぴったり合っていて、面白かったです。身体の動き方にも、海外ならではの、というか製作側の個性が出るな〜と改めて思いました。吹き替え版で見たので、「このシーンは、現地の言葉ではどうなってるんだろう?」というところも、とっても気になりました。!

こちらは、原作の児童文学もあるそうです。読んでみたいですね。

 

ジュゼップ 戦場の画家

こちらは、フランスの強制収容所で生活していた、ジュゼップ・バルトリさんというひとりの画家の実話を題材としたものです。

ヴィクトール・E・フランクルさんの本とか、ドキュメンタリー映画などで、人類の負の歴史に触れる機会は時々ございますが、やっぱり、目を背けたくなるような現実も、アニメーションで描かれていると、まだ何とか、頑張って見ることができるな………。と、思いました。(勿論しんどい部分もございましたが)

文学も、ある程度は、想像によって衝撃が緩和されるところがありますが、ドキュメンタリー映画は、そのままの映像なので、なかなか大変でございました…。

(「牛久」という映画を見たときの衝撃はまた機会がありましたら書きたいと思います………。)

それで、やっぱり、どんな時代の、どんな場所にも、「善」とか、「光」とか、温かいものがあったんだな………。ということを感じまして、変えられない現実の中で、どうやって生きていくべきなのかということを、改めて考えさせられる、映画でございました………。

この世界の片隅に』、『風立ちぬ』、『戦場でワルツを』などに並ぶ傑作だ、と書いてありましたが、『戦場でワルツを』はまだ見たことなかったので、こちらも見てみようと思いました。

 

 

ということで、本日は最近見て大変大変良かった名作アニメーションについて書きました。

 

とっても興奮して、ちょっと大袈裟…というか、それ言い過ぎじゃない?というところも、多々あるような気がします。

それに、いわゆる読書感想文のような、映画を見て思ったことをただひたすらに書くという、かたちで書きましたが、河合隼雄さんのように、落ち着く効果があるかどうかと考えると、なさそうです。

まだまだ修行が足りませんね。

 

というか、単純に自分の好きなものについて書いてある本を読んでいるから、落ち着くだけで、「文章力」や「表現力」はあんまり関係ないのかもしれない………。

ということも、今思いました。

 

世界には良いアニメーション映画がたくさんあると思いますので、

これからも積極的に見ていこうと思います。!

 

最後まで読んでくださり、誠にありがとうございました。

 

合掌。

 

つくし。