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風と緑とあじさいと。―Vayu, Vana, Ajisai ca―

あじさい寺の非公式ブログです。

お客さん、旅人さん  

 

 

こんにちは。

 

本日は、お客様のお話です。

お寺には時々、お客様がいらっしゃいます。

 

そして、

静かに鳥の声を楽しんでいる方もいらっしゃれば、

お連れ様とお喋りを楽しんでいる方もいらっしゃいます。

 

色々な方がいらっしゃるな~と思いながら、遠くから静かに見守っているのが、野僧です。

 

そういえば

以前読んだ、ゲド戦記2「壊れた腕環」で、

「ゴントへ行けば、あんたはきっと、静寂と、人の心の温かさにふれられる。」

というセリフがありました。

 

苦しい時は、静寂と、人の心の温かさが必要で、

 

やっぱり、お寺の良い所は静寂だよなあと思いつつ、

基本的には静かにしている野僧です。

 

また、「人の心の温かさ」という言葉も、素敵ですよね。

 

例えば、

小さな祠にお花が供えられているとか

小鳥の巣が落ちないように、「巣あります」という看板が置いてあるだとか

そういったところにも、「人の心の温かさ」を感じることができるのではないかなと思います。

 

そして、ちょっと疲れているときや、絶望しているときなどには

そういった、目には見えないけど、そこに在る静かな温かみの方が、スッと心に染み込んでいくのではないかな…

と、思いました。

 

改めて、静かに待っていた方がいい日、な先負の日も、大事だなぁと思いました。

 

でも、実は空豆和尚はお喋りが好きな方なので、

結構お喋りしています。

 

どちらがよいのか、それはやっぱりお客様の希望によると思います。

 

今のところ、

「お喋りコース」と「お静かコース」があるわけですが、個人的に、ここに

「音声ガイダンスコース」

を入れてみたいなと思いました。

 

音声ガイダンス、作ってみたいです。

 

景色に合う音楽と、ちょっとした仏教のお話と、ゆるゆるのガイダンスが理想です。

鳥の鳴き声とかも録音して、色々紹介しながらできたら楽しそうですね。

 

ちなみに、野僧はお客さんではなく、旅人さんと呼びたい派です。

 

いつも、

 

旅人さんは、どちらから…?

あ、木星です。

なんと、そうでしたか。

 

という会話を脳内で済ませて、ぺこっとしております。

 

ぺこっとする時に、にこっともするべきだろうと思いながら、

にこっとするのはまだまだ下手だと思います。

 

申し訳ございません…。

 

食べると愛想がよくなるさくらんぼ、とかないのでしょうか。

 

でも、

野僧的には、今後もしお客様とお話をする機会があったなら

お互いに「名前のない人」として、お話できたらいいだろうなあと思っております。

 

やっぱり、お寺にいる時は

普段身につけている名前も捨てて、

のんびりとゆっくりしていただきたいです。

 

勿論、野僧の真の名も内緒です。

 

フフフ

 

また、仏教の基本的な考え方として、諸行無常というものがありますが、

これは人間も同じです。

 

そして、

過去のいろいろなものが繋がって、今ここにその人が生じている、のであって、

私たちは、その変わりゆく人の「現象」に会っているのだという風に考えるそうなのです。

 

つまり、朝ごはんを食べる時間がなくて、お腹を空かせている人がいたとして、

それを思い出して「お腹をすかせた君には、もう二度と出会えない」

みたいな感じでしょうか。

 

膝をすりむいた君と、かさぶたがとれた君は

違う人ということですね。

 

ということで、

今日出会う旅人さんには、今日しか出会えない

例え同じ人であったとしても、明日には何かが変わっているかもしれないですし、

明日出会う旅人さんは、明日の旅人さんなのだと思うと、

 

もう本当に、すべてが一期一会なのかもしれないなぁ

と、思いました。

 

そう考えると、

今、目の前にいる旅人さんと、どのような時を過ごすか

ということが一番大事であるような気がして

 

野僧の気まぐれで、

葉っぱの陰に隠れたり、隠れなかったりするのはよろしくないなと

とても反省しております。

 

どんなに親しい間柄でも、はじめましての間柄でも、

一期一会だと思って、目の前の人を大切にできたらいいですね…

 

と、思いました。

 

 

少し話は変わりますが、そういえば、この貝多羅葉を見ていらっしゃる方は、

お寺にいらっしゃったことのある方もご覧になっているのでしょうか。

 

そもそも、実はそんなお寺ないんじゃないの?

 

と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

 

このお寺があるのかどうか、

いつか、シャボン玉のようにフッと消えてしまうかもしれません。

 

それか、紫陽花の花が咲いている期間だけ目に見えるけど

紫陽花が枯れ始めるのと同時に段々霧に包まれて、見えなくなっていくお寺…

 

とかもよさそうです。

 

つい、サササッと逃げることを考えてしまう、

時々、葉っぱの陰に隠れたくなってしまう、性分ではございますが、

 

静かな「人の心の温かさ」の方は、

温かみ度高めで、コツコツと

いろいろなところに散りばめていきたいなと思いました。!!

 

ということで、本日はお客様のお話でした。

 

最後まで読んでくださり、誠にありがとうございました。

 

合掌。

 

 

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ロボット兵にお花を…

(かなり初期の写真です。)

 

 

Le vent se lève !  Il faut tenter de vivre!

でございます。✨✈🍃