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風と緑とあじさいと。―Vayu, Vana, Ajisai ca―

あじさい寺の非公式ブログです。

つんつん

 

こんばんは。

 

6月になりました。

6月といえば、あのお方のお誕生日が月末にございます。楽しみです!

 

さて本日は、日蓮宗についてのお話です。

 

そういえばこのお寺は、日蓮宗のお寺です。

今まであまり触れていなかったような気がしたので、改めてご紹介させていただきたいと思いました。

 

ですが、日蓮宗とは何か、というのは他にも書いている方がたくさんいらっしゃるので、ここでは「これあんまり知られていないのでは…?」という些細なことを中心に、

ふわふわ描いていきたいと思います。

 

まず初めに、日蓮宗とは、日蓮さんを開祖とする鎌倉仏教の一派です。

鎌倉仏教の中で、開祖の名前がそのまま宗教の名前になっているのは日蓮宗だけですね。

 

日蓮さんは、千葉県鴨川市小湊に生まれました。小湊の天台宗西蓮寺の伝承では、生まれてすぐに捨て子として預けられたのだそうです、何かいわくありそうですね…。

 

疫病や争いの絶えない世界を前に、なぜ仏法が存在している世界でもこんなに辛いことが起きているのだろうかと、日々考えていらっしゃったそうです。   

 

そこから、法華経の教えをもとに、独自の考え方で宗派を確立していきました。   

 

日蓮宗では、題目を唱えれば、例え悪人であっても即身成仏できるとしています。

題目とは、「南無妙法蓮華経」です。

これは、法華経を表す妙法蓮華経という言葉に、帰依を意味する南無をつけたものです。

つまり、法華経の教えを大事にしましょうね、という感じの意味があります。

 

日蓮さんはご自身の教えの中で、他の宗派の方を結構否定していらっしゃいます。

 

そして、当時の風潮もあって朝廷からのお咎め流罪になったり、閉じ込められたり、荒波のような人生を歩んだお方です。

 

個人的には、す、すごいなあ…という感じです。

結構つんつんしていた方だったのではないでしょうか。

 

でも、周りに流されず、自分の意思をしっかり持ってそれを貫くというのはかっこいいことですよね。

 

野僧は他の宗派を否定したいとは思いませんが、このかっこいい姿勢はぜひ見習いたいなと思っています。

 

それに、少しとげとげしてる位が、人間はちょうど良いと思います。

 

ちなみに、自分が日蓮宗のお寺に生まれたことに関しては、学校のクラス替えでたまたまそのクラスになった、みたいな感じの感覚です。

どの宗派のお寺に生まれるかなんて、お寺の子は選べないわけですからね。

 

では、日蓮宗と関連のある方として、どのような方がいらっしゃるのでしょうか。

 

 

まず、宮沢賢治さんです!

 

これはうれしいですね…!!

宮沢賢治さんは『銀河鉄道の夜』『楢ノ木大学士の野宿』『雨ニモマケズ』などなど、素敵な作品をたくさん書いていらっしゃいます。

宮沢さんはもともと浄土真宗の家に生まれましたが、後になって日蓮宗に改宗したと言われています。

 

代表作の一つ『雨ニモマケズ』は、宮沢さんの遺品から発見されたノートに書いてあったものです。

こちらの最後は「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」で終わりますよね。

 

なんですが、実はこの一文には続きがあり、そのあとには

「南無無辺行菩薩」や「南無妙法蓮華経」といった法華経日蓮宗に関する言葉が書いてあったそうなのです…!!!

 

なんと………

 

ちなみに、スタジオジブリ宮崎駿監督は宮沢賢治さんに大きく影響を受けたとおっしゃっています。

 

そのため、

日蓮さん←宮沢賢治さん←宮崎駿監督←野僧(日蓮宗のお寺の子)

という、家系図ならぬ謎の憧憬図?が出来上がりました。

 

 

次に、長谷川等伯さん。

安土桃山から江戸時代にかけて活躍された絵師で、長谷川派を立ち上げた方です。

「松林図屏風」や「楓図壁貼付」といった作品が有名ですよね。

 

長谷川さんは、幼い頃に染物屋に養子に出て、その養子先の家が熱心な日蓮宗信者だったそうです。そのことから、20代30代は、日蓮宗関係の絵をたくさん描かれていました。

 

日蓮上人座像」「仏涅槃図」などが有名ですね。

 

この、「仏涅槃図」好きです!

仏様の周りに色々な人がいて、動物もいて、空には綺麗な満月があって…と、とても幻想的な絵です。じっくり見てみると天女がいたり、鬼がいたり、龍がいたり、何だか面白いです。

 

皆さん泣いていらっしゃる?のが印象的で、幻想的で綺麗な絵だけれどちょっと不気味な雰囲気があります。

 

 

最後に、関口健勇さん!

こちらの方は、日蓮宗のお寺、立鷹寺の現ご住職様です。

 

実はですね、関口さんは、プラモデルが趣味なんだそうです。

それで、サン=テグジュペリさんの作品である『闘う操縦士』を訳された現学習院大学仏文科教授、鈴木雅生先生という方がいらっしゃいまして、関口さんと鈴木先生はご友人という間柄でした。

 

そして、鈴木先生がこの『闘う操縦士』を翻訳されるときに、ご友人の関口さんにサン=テグジュペリさんの飛行機のプラモデルを作ってほしいとお願いし、そのプラモデルを参考にしながら翻訳をされたという…

 

なんと!日蓮宗サン=テグジュペリさんとがこんな風に繋がるなんて…!と、個人的に非常に盛り上がりました。

 

お会いしたことはないのですが、こんな千葉県の端っこの小さなお寺のブログに勝手に書いてしまい、申し訳ありません。

でも、いつかお会いできたらいいな…なんて密かに思っております。

 

野僧は、会いたい人に会いにいく、というのを大事にしたいと思っています。

 

昔はサイン会や発表会などにあまり興味がなかったのですが、最近は会ってみたいなあという方のそういった催しがあったら積極的に行くようになりました。

 

といっても、人混みは好きではないので、なるべく小規模の物に限ります。

 

何というか、同じ時代を生きている、というのは凄いことなのではないかと思うんですよね。

 

それで、自分である内に会いに行く、というか、今生で会いに行く、ことに意味があると思うんです。

 

お互いが生きているからこそ会いに行けるわけですからね。

 

会いに行って、時間を共有して、思い出になって、生きている間はその思い出を大事にしたいなあと思っています。

 

今のところ結構頑張って会いに行っているので、前世なり来世なり、他の方々から「その時代を生きてるのに、あの人に会ったことないの!?」と怒られることはないと思います。

 

というわけで、本日は日蓮宗について、野僧なりにご紹介させていただきました。

 

大元の日蓮宗のお話からは大分脱線しているような気がしますが、大元の方に興味のある方は、はてなブログの特質を活かしてここから飛んでいただけたらと思います。

すみません。

 

では、本日のお話はここまでです。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

合掌。

 

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すやすや